ヨガというとまだまだポーズをイメージする人は多く、全く触れたことのない方にとっては単なるエクササイズやワークアウト、健康体操や美容体操だと思われている方も少なくないと思います。どれだけ身体を柔らかくするか、内面から美しくなるか、そういったことに主眼が置かれているように感じます。また、少しかじったことのある人や多少理解のある方だと身体機能や外見の美しさだけではなく、考えや感情といった目に見えない内面にも影響を及ぼすイメージを持たれている方もいると思います。アーサナ(ポーズ)の練習をした後に何となく気持ちがよくなったり、気分がすっきりする。瞑想を通して、頭の中がクリアになりその後のパフォーマンスが上がる。というようなことを実感したり、人から聞いた・本で読んだ等情報として持っているというのがそれだと思います。一方で、心や考えについての別のイメージでは、善良な市民を洗脳して社会を不安にさせる負のイメージを持たれている方もいると思います。それについては完全なる誤解です。ヨガは宗教かというタイトルは次回のブログで書かせていただきたいと思います。
最後の例え以外はどれも決して間違いではないのですが、欲しい副産物だけを求めて、枝葉の部分をかいつまんでいるように感じます。ヨーガのゴールは最終的に「自分の本質を理解する」「世界の本質を理解する」「自分と世界の本質は同じである」これを理解することに他なりません。ただし、そのためには繊細な実践を長期間継続して行う必要がります。安定した場所(肉体)と常に落ち着いて揺るぎのない道具(心)を実践を通して磨いていき、その磨かれ鋭敏になった場所と道具で、また更に理解を深めていく。具体的には、クリヤー(浄化法)やヤマ・ニヤマ(規律と聖典の理解)、アーサナ(ポーズ)やプラーナーヤ―マ(呼吸法)、瞑想、カルマヨーガ(日々の行いに対する姿勢)等を使って実践していきます。そのそれぞれにも多種多様なアプローチの仕方があるため、健康や美容、パフォーマンスの向上、毎日を穏やかに過ごせるといった多種多様な副産物が得られるのだと思います。
上記に挙げたサーダナ(実践方法)は、どれも一つのゴールに行き着いていますから、分けることなく練習する必要がありますし、それをお勧めしています。残念ながら、正しく教えられるほどの理解とわかりやすく伝えるだけの器を兼ね備えた講師がほとんど存在しないので、お勧めされても習う場所がないのは事実ですが。しかしながら、ヨガブームが一区切りして日本のヨガシーンも一つの文化へと定着してから、ある程度年数もたっているため、講師も含めて、より明るい方向へ向かっているような気はしています。また、オンラインも発達しているため、遠く離れた場所からでも理解ある先生のクラスを受けることはできます。正しくヨーガを理解して、本当の意味での幸福を得られる人が一人でも増えることを願います。
最後に私の役割としても私自身がしっかりとヨーガを理解して、長く通ってくれている方、新しく始めた方、少し慣れてきた方に受け継いでいくことだと思っています。地元に暮らす一人でも多くの人が幸せに気付くきっかけを作る、そんなクラス運営を行うことが私のダルマかもしれないと思う今日この頃です。
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