ヨーガをするとは

 世間では、ヨーガ(ヨガ)をするというと専らアーサナの実践を指すことが多いようですが、ヨーガをかじったことのある人であればこの言い方に違和感を覚える人はいるのではないでしょうか。少なくとも僕は家族や同僚を話をするときにいつも違和感を感じています。しかしながら、僕の家族や同僚やヨーガの探求者ではないので、アーサナの事を指して「今日、ヨガできた?」「今日は満月だからヨガやらなかったよ。」というような会話をしています。実際には、アーサナ等をやらなかっただけで、その会話の瞬間もヨーガをできるように心掛けています。僕の場合は、社会生活以外で行うヨーガのサーダナを1セットのルーティーンで行っているため、正確な受け答えは「今日、ヨガできた?」「今日は満月だからアーサナとクリヤーとプラーナーヤーマと瞑想の実践はしなかったよ。」というようになると思います。とても長いですね(笑)。コミュニケーションが円滑に進まなくなってしまいますので、このような言い方はしないようにしています。

 では、ヨーガをするとはいったいどういうことでしょうか。今現在の僕の段階では、ヨーガをするとは、社会生活以外で行うヨーガのサーダナを週6日ちゃんと行い、個人的な好き嫌いやしたいしたくないではなく、社会の中の自分ができる最も適切な行いは何なのかを考え、動くようにしています。社会全体とは、家庭生活の円満を想う時もあれば勤務先の会社のこと、その会社の属する業界全体のこと、日本全体、将又遠い国を含む世界全体の循環を想う時もあります。そのように世界を捉えるようになってから、自分の選択に後腐れを感じることが少なくなったように思います。もちろん、まだまだ未熟な僕なので私利私欲に突き動かされることはしょっちゅうありますし(笑)、もっと広い世界、すなわち宇宙を超えたその先まではまだ想うことは難しいようです。

 「ヨーガをする」、これは一言では言い表せないと思います。なぜなら、個人によってその人の学びの段階が違うからです。今の僕の学びの段階は前述のとおりですが、今日初めてヨーガのクラスに参加した人にとってその定義は全く違ってきます。その人にとっては基本的なアーサナを数個行うだけでも十分ヨーガをしたことになるでしょう。また、アーサナを何年も実践して、十分身体が出来上がってきた人にとってはアーサナだけでなく、プラナーヤーマの実践まで行って初めてヨーガをしたといえるかもしれません。

 このようにヨーガをするとは、その人の学びの段階にふさわしいサーダナをすることを指すことだと思います。「段階」これは非常に重要で、その人その人で意識することが180°違ってしまうこともあります。次回はこの「段階」について、つらつらと独り言を書いていきたいと思います。


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